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はじめての家づくり 48|設計事務所との家づくりの流れ 04 無料提案で実感をつかむ

更新日:2022年3月18日

こんにちは。

こんな日にこそ暖かく快適な住まいづくりをする相川佐藤建築設計事務所の佐藤勤です。

珪藻土や漆喰などを選択し住環境を大切にする建築設計事務所です。

谷中や千駄木、駒込を中心に家づくり設計活動中。





一度会ったぐらいじゃわからない



前回、家づくりにあたって、とにかく設計事務所に連絡をして、面談をしましょうというお話をしました。

一期一会の出会いですが、信頼関係が築けないと設計事務所とはその先に進めません。

設計監理業務を任せていいかの判断に悩みますよね。

相性や信頼性というのもありますが、そもそも仕事のクオリティも大切です。

どこまでどんなことができるのかというのは、その事務所が手がけた実作の紹介を見るとある程度想像がつきますが、ご自分のケースではまだ何が出来上がるのかまったくわかりません。

そんなこと、一度ぐらい会ったからってわかるわけがありません。

じゃあどうするか?

「今後、どうするかより具体的に検討したいので、何かしてくれ」と言ってください。

「それでは無料提案をさせてください」と、お答えします。

無料提案とは、時間の許す限りでお作りする、簡単な図面と模型による住宅の提案です。

細かいところは未定ですが、大きく全体を捉えていただき、家づくりの本当のスタートラインに立っていただくための貴重な検討材料となります。





プロジェクトの可能性が見える無料提案



では、無料提案のどこを見たらいいのでしょうか?

ワクワクしがちで、キッチンの使い勝手やリビングのどこにテレビがあるかなど、リアルに対応したディテールが気になりがちです。

でもここは一息ついて、まずは大きく全体を捉えてください。

壁の素材や色、入れたい家具などが気になると思いますが、設計が進んでいけば、何度となく確認・調整するタイミングはあります。


まずは大枠として間取りが大切です。

各居室の大きさやつながりは、そこでの生活に多大に影響します。

玄関とリビングの関係、リビングと個室の関係などそこでの生活をイメージしてみてください。

前回打合せ時の要望が反映されている間取りのはずです。

そうでないとすると、要望をより整理してよくした提案かもしれませんし、整理しきれず違った形で提案をさせていただいているのかもしれません。

何れにしてもこれで決まりという提案ではありません。

ご希望をまとめてみると、こうなりました、あるいはこうした方が良いです、というものです。

初回提案を叩き台として、これからお話を進めていきましょうというお話ですし、私たちはご要望をここまで理解していますというメッセージでもあります。

上手く伝わっていなかったと思う時は、そうおっしゃってください。

改めてお話をお伺いします。


間取りの次には面積も気にしてみてください。

敷地の中での建物の位置、そして敷地の中での玄関や駐車場の位置も大切です。

そして各個室やリビング・ダイングの大きさと繋がりも確認事項です。

模型では、敷地での建物のボリュームの感じが、図面とは違ってかなりリアルに理解できます。






可能性を成長させるのが家づくり



家づくりには様々段階があります。

まずは、家づくりプロジェクトの可能性を検討する段階です。

様々可能性を検討し、まずは夢を膨らませてみてください。

あんな家にしたい、こんな家にしたい。

こんな外壁や屋根にしたい。

パーティーができるようにしたい……などなど。

そしてその夢や希望に優先順位をつけていくのが次の段階です。

案外夢を膨らめせることで、大切なこととそうでないことの選別ができたりするものです。

単に予算的な問題で現実を直視するということではなく、全体像に向かいます。

家づくりの迷路にはまった時には、この優先順位が手掛かりです。

そしてその優先順位と現実に即して、調整をし、我が家として成立させる段階となります。

そしてそれを設計通り建設する段階

さらにその工事が完了した住まいをメンテナンスしながら成長させていく段階となります。


ですから、改めてまして無料提案では何をみて欲しいか?

選んだ敷地の可能性とそこに建つ住まいの可能性はどのようなものか?

そして、そこで行われるであろう生活の未来像はどんなものか?

さらに、再度、私たちの提案力や対応力、相性はどうか?

ということになります。

反省と後悔は違うと思います。

反省をしこれからに生かすのは素敵なことですが、後悔は永遠に続き何も生み出しません。

反省をしながらの家づくりは構いませんが、後悔のない家づくりをしていただきたい。



(この項、次回、設計契約につづく)


2022/02/11 佐藤 勤 記




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