「名作椅子でどれが好きですか?」 先日、そう質問をされた。 すぐに思いついたのは「スパニッシュチェア」。 ゆったりとしていて、シンプル。 皮の座面は座る者に時と共に馴染んでいく。
これはボーエ・モーエンセンによるもので デンマークの家具デザイナーらしい椅子だ。 いずれは自宅のソファを廃棄して手に入れたい。 できればビンテージがいいが……
数多名作椅子といわれるものがある。 その中には是非試してみたい椅子がある。 未体験、未接触の椅子はけっこうある。 雑誌やカタログでみても実見できないものもある。 座ってみて、座面の高さを体感したい。 お尻のポジションを前後左右に変えながら、 肘も彷徨いながら、ベストポジションを探したい。 見つかると「よい椅子」なんだと思う。 形や素材感が良くても「名作」と呼べない。 その椅子らしい「座り心地」がないと。 しかし、体験してみても見つからないこともあるし、 そもそもあまりにも高価で触れないこともある。 実は「スパニッシュチェア」には座ったことがない。 なので、もし購入後に座ってみて ベストポジションが見つからない事態になると、 自説を曲げなくてはいけない。 「座りづらいぐらいが名作椅子かもしれません」と。