藁にも縋る思い|706
top of page

藁にも縋る思い|706


「暖かい」とか「寒い」というのは難しい。 貴方の「暖かい」が、必ずしも皆にとってではない。 皆の「寒い」が、貴方にとって必ずしもはでもない。 「寒すぎ」たり「暑すぎ」たりするのだ。 よくあることではある。 それは個々人の感じ方、主観に基づくから。 そして、主観に基づく主体が複数いるから。 すべての人の快適を探すのは結構難しい。 しかし「誰かが我慢する」状態は、まずは避けたい。 日本の住まいの断熱性能はよくなってきた。 サッシやガラス、断熱材の性能があがり、 それらを使用することが推奨され、普及してきた。 新築やリフォームの現場では。

昔の木造住宅は、今思えば恐ろしい。 畳をあげれば板一枚ですぐに地面が見えた。 風が吹くとガタガタというガラスが一枚の窓。 隙間風が吹き込むような木製建具。 今でもそうしたお宅は少なくない。

昨年、明治・大正期の奏楽堂を見学してきた。 文化財として価値を認められたものだ。 移築や増改築を繰り返してきた建物で、 木材をどう扱うか、プランニングをどう考えるかが 見て取れて、非常に勉強になった。 そして一番驚いたのが断熱・吸音材。 なんと藁であった。

改修作業中で、外壁が剥がされたいるシーンは驚きだ。 なんというか、束ねられた藁は整然と並んでいるので、 もちろんゴミを突っ込んだようには見えない。 けれども、断熱や吸音のためにも見ない。 ★ 無料相談お受けします/相川佐藤建築設計事務所 HP → http://askarchitects.jp/free/freeconference.html TEL.03-5832-9541 FAX.03-5832-9542 お気軽に事務所にいらしてください。 無料相談をお受けしています。

bottom of page