はじめての家づくり 13 | 家づくりの費用① みんなの家づくりから
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はじめての家づくり 13 | 家づくりの費用① みんなの家づくりから

更新日:2021年9月30日

こんにちは。

相川佐藤建築設計事務所の佐藤です。

シンプルモダン住宅をお届けする設計事務所です。

今回もよろしくお願いします。



建つ前と建ってからのお金

これから数回で、

マイホームを取得するには一体どのようなお金が必要なのか整理してみます。

家づくりをこれからはじめる方は参考にしてください。

お金から考える「はじめての家づくり編」です。


これまで、

家づくりでの夢を諦めないで、

何か方法を見つましょうとお話ししてきました。

解決法は無数にあります。

そういう意味でみなさんのお役に立てたらと思っています。



4600万円で新築戸建てが建つ

さて、

夢を追いかけすぎて現実を忘れてはいけません。

まずは、

あなたの準備できるお金住宅資金を把握してみましょう。


全額現金で支払う人以外は

「自己資金(現金=頭金)+住宅ローン(借入)」が総予算=「住宅資金」となります。


「月々、家賃並みの返済額でマイホームを」とか

「頭金ゼロでも夢のマイホーム」といって

住宅が販売されているのをご覧になったことがあるでしょう。

超低金利時代ですから、

頭金を貯めることなくマイホームを取得することも可能でしょう。

頭金を貯める時間が勿体ないとする

サイトや識者もいます。

それでもまずは家づくりをスタートさせましょう。

手始めに貯蓄の見直しでしょうか?


それに地域、地区によって土地の値段は驚くほど違います。

では総予算はどれくらい必要で、

そのためには頭金はどれくらい必要なのでしょうか?

それでは家づくりの先輩のみなさんはどうされたのでしょう。

調べてみましょう。


この5月に国土交通省住宅局から発表された

「令和2年度 住宅市場動向調査報告書」という報告書があります。


これによると、全国平均では

土地を購入して注文住宅で家づくりをした世帯の資金総額は4,606万円

建て替え世帯で3,055万円

分譲戸建て住宅で3,826万円

分譲マンションで4,639万円とあります。

全国平均なので、都市圏でのイメージよりかなり低額な印象があります。

土地購入した人と、建て替えた人の差額は

単純に土地代ということはないと思いますが、1,600万程度の差。

かなり郊外の土地か

コンディションが悪い土地でないとこの金額はあり得ません。

イメージとしては+500万ほどの必要でしょうか。


同じ報告書には自己資金比率も出ています。

土地を購入して注文住宅で家づくりをした世帯では26.0%、

建て替え世帯で56.1%

分譲戸建て住宅で25.4%

分譲マンションで34.3%とのこと。

前出の金額と連動しているので、金額の低さが%の高さとなっているように思えます。


通常は自己資金は住宅資金の20%以上と言われています。

もちろん、自己資金が多いほどローンの負担は抑えられます。

しかし、貯蓄をすべて住まいづくりに回してしまうのは危険です。

いうまでもありませんが、人生は本当に予想外のことが発生します。

ライフプランはもちろん想定すべきですが、

想定外に準備ゼロというわけにはいきません。

教育費やマイカー、医療費から冠婚葬祭などイメージしてみてください。


また、自己資金は全部自己である必要もありません。

ご両親の援助も上手に取り入れたいものです。

思いもしないこともあります。

家づくりを考え始めたら、ご両親にも報告してみましょう。



税金もメンテナンス費も掛かってくる

他にも忘れてはいけないのは住んでから必要になるお金です。

大きく分けて次の5つです。


① 住宅ローンの返済


② 光熱費(ガス、電気、上下水道など)

毎月の支払いは地味ですが年間で見てみると結構な金額です。

そもそも建物の性能で差が出るところです。


③ 税金

固定資産税や都市計画税など、賃貸生活ではなかった費用が発生します。


④ メンテナンス費用

定期的な修繕費用が諸々発生します。

これは建物の耐久性に大きく左右されます。

メンテナンスフリーの建材はありません。

また同じ建材でも置かれている環境によって耐用年数が違ってきます。



総額の中身は

戸建ての住まいづくりには、大きく二つの段階があります。

一つ目は土地の取得。

二つ目は建物づくりです。

土地の取得については後日お届けします。

ここでは建物づくりのお金について。


それでは戸建ての場合、必要なお金の中身は次の3つである。

① 本体工事費(総費用の70〜80%)

② 付帯工事費(総費用の15〜20%)

③ 諸費用(総費用の5〜10%)


イメージしづらいのが②の付帯工事費と③の諸費用でしょうか。

合わせると総工費の20〜30%もあります。

「その他」の部分でもありますが見過ごせないのである。

広告で「坪○○万円で建てられます」とあるのは、②が含まれないことが多いです。

(もちろん下段に小さく書かれてはいますが……)


付帯工事費や諸費用の詳細は次回で。



(つづく)


2021/05/29佐藤 勤 記


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