はじめての家づくり 32|家づくりを賭けにしない8大ポイント ④ 家具について考える

こんにちは。

二世帯住宅が得意な相川佐藤建築設計事務所の佐藤勤です。

千葉県柏市でも家づくり設計活動中です。

マンションリフォームの設計依頼もお待ちしています。



これまで家づくりを「賭け」にしないという話をしてきました。


基本は情報収集をして自分の好みを把握することです。


外観やインテリアイメージ、

住宅設備やネット環境などを

想像してくださいというお話でした。


最終決定でなくとも想像しておくことは

希望を叶えるための精度の高い返答になるからです。


           ○


つづけます。


⑥持ち込む家具と置き家具、造作家具と収納スペース


次は今、持っている家具について。


できるだけ具体的にどの部屋でもいいので、

新しいマイホームの居室をイメージしてみてください。


素材や開口部の方向と大きさをイメージし、

そこでの活動のためにどのような家具が必要か考えます。


同じ広さの居室でも、家具のあるなしで、

使い勝手も広さの体感も変わります。


つまりはそこでの可能な生活そのものも違ってきます。


「思ったよりソファーが大きかった」とか

「椅子の後ろにスペースが狭かった」など

経験されたことがあると思います。


それによって

「陽だまりで新聞を広げて読めない」とか

「ヨガをするスペースがとれない」とか

「スムーズにあっちに行けない」とか                                                                                                                                                                                                             

できることに違いが生まれます。


そこにはストレスが生じたりします。


ですから家づくりでは

持ち込む家具の検討が必要です。


しかし、取捨選択はなかなか悩ましいです。


持ち込まないと不便かもしれませんし、

余分なものは邪魔なだけかもしれません。


しかし、置家具は移動もできますし、処分することもできます。


使い勝手やサイズの再検討をし、新たに買い換えたりもありです。


形や素材などにより感じは変わりますし、

部屋の中の位置やサイズで印象が変わります。



家具のサイズに関しては、

基本は迷ったら「小さいサイズをチョイス」です。


大きなもののしくじりは取り返しがつきませんが、

小さなものの「しくじり=不足」は補助的に何かをプラスすることで

大概解決できます。


テーブルトップが狭かったら補助テーブルを、

収納量が足りなかったら断捨離をしてみるとか。


とはいえ

場当たり的に、あるいは対処療法的に

収納家具を用意するのではなく、

少し長いスパンでの生活をイメージし、

多少不便のままで、本当に必要なものを検討してほしいということです。


こうしたことがある程度イメージできると、

造作家具の検討に生きてきます。


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造作家具とは、既製品とは違って、

部屋のサイズや目的に合わせて家の一部として作る家具です。


造付けの家具を採用すると、

必要な居室空間を確保しながら

必要な位置に必要な家具をあらかじめ設定することができるメリットがあります。


これはパントリーやシュークローク、ウォークインクローゼットなどと同じで

必要な収納量を検討し、使用する時間帯、時期を想定し、

ふさわしい収納スペースを設定できます。


収納が中心の家づくりでは本末転倒ですが、そういう側面も蔑ろにはできません。


一方で造付け家具は簡単に撤去ができませんから、

収納量の設定は重要です。



オススメはシンプルな暮らし。


収納量も程よくコントロールできればよろしいのではないでしょうか。


「入らないものは持たない」や

「一つ増やしたら二つ以上処分する」などのものの調整方法などのルールを決め、所有物の量の抑制をすることも大切です。


ものを溜め込むための家づくりではなく、

そこで自分らしく過ごすための家づくりにしましょう。


ものにあふれた高齢者のご自宅などをテレビで拝見したりすると、

お気持ちを察しながらも、

お手伝いをさせていただきけないかと思ったりします。


ミニマリストまでいかなくとも、

新築の際にこれまでの収納についての考え方を改めるのはいかがでしょうか。


ものは、案外ないならないなりになんとかなります。


一方で、ないと絶対無理とか、

ちょっとしたことだけれども家全体の印象に影響する収納もあります。


そこにあるべきちょっとした棚。


すっきりとさせるべき場所。


目立たない場所の収納など。


こうした部分の家づくりのコツは

経年変化や生活への対応力のようなものなので、

家の余力として、意図的に多少の無駄や無理として必要だと思います。


どれだけ綿密に想定をし、未来を思い描いても

未来は未来です。


未だ来ないのですから、想定外のことが起こります。


「作り込み過ぎずに、作り込む」という、

アクセルとブレーキをいっぺんに踏むような話ですが、

その為に違和感のない無駄や無意味を

そっと家づくりに潜り込ませないかと時々思います。




(この項続く)



2021/08/26 佐藤 勤 記


次回、8月29日(日)に更新予定です。