はじめての家づくり 50|設計事務所との家づくりの流れ 06 次は設計契約または
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はじめての家づくり 50|設計事務所との家づくりの流れ 06 次は設計契約または

更新日:2022年4月12日

こんにちは。

高気密高断熱の住まいづくりをする

相川佐藤建築設計事務所の佐藤勤です。

台東区谷中や文京区、荒川区を中心に

丁寧な打合せで設計活動中です。


年度末で少し時間が空いてしまいましたが、

ブログ再開します。



前回まで、私達のような建築設計事務所での

家づくりの流れをみてきました。

無料相談に始まり、面談での相性が良ければ

次の段階として、無料提案を希望しましょう

という話でした。

前回はその無料提案の読み方のお話。

そして今回は、その無料相談をご覧になって

どうしますかというお話です。


設計を依頼するのか?

あるいは違う依頼先を探すのか?

はたまた、もう少し悩むのか?






設計契約または……



私達がみなさんにお見せする無料提案とは、

縮尺1/100ぐらいで表現された簡単な模型と

平面図、断面図、立面図、パースなどです。

これを見ていただきながら、敷地をどう考え

たか? ご要望をどう整理したか? コンセ

プトや可能な事など、私達の考え方を説明さ

せていただきます。

他の資料や建材のサンプルなどをみながらの

のこともありますので、事務所でのプレゼン

をさせていただくことが多いです。

そして、こうした提案をご自宅に持ち帰って

ご家族で相談いただき、2〜3週間後の返答

をお願いしています。


家づくりを初めて間もない時期には、不安や

わからないことも多いものです。

どんどん情報も入ってくるでしょうし、選択

肢も増え悩みが増してくるかもしれません。

とにかく疑問を投げかけてください。

質疑応答はいつでも何度でも対応します。

お気軽に。


家づくりはどんな間取りか、どんな空間かが

大切ですが、細かい部分にも肝があります。

パントリーやキッチンをどうするか、幹太く

んは導入できるのかとか、どんなタイルが貼

れるか、どんな照明を入れられるのかと具体

的です。

性能を越えて好みも大切です。

ですから、この段階を抜けて具体的な検討・

調整をするために前に進む必要があります。


以降、お話を進める場合には「設計契約」を

お願しています。

そして設計契約をしていただくと、初めて設

計料が発生します。

設計内容、設計料は書面にて事前確認してい

ただきます。

契約書への押印と署名は、後日改めて願いし

ます。






設計契約というのは正確には「設計・監理契

約」となります。

これは、建物の設計をし、確認申請を行い、

施工予定者の選定をお手伝し、見積をとりそ

の調整をし、さらに現場で設計図通りに施工

されたかの確認・是正指示=監理という一連

の流れを行うことの契約です。

ですのでこれにより設計・監理料が発生・請

求されます。

新築の場合、総工事費の8〜13%が設計・監

理料の目安となります。


2022年3月現在、ウクライナ情勢や新型コロ

ナのこともあって、ウッドショックやスチー

ルショックなどと建材の高騰や流通量の不足

が発生しています。

設計料は総工事費を基に計算するので、そう

したことの直撃を受けています。

ですので、ここのところ設計料は相談の上、

割引調整しています。


また、やや世知辛いですが、設計契約に至ら

ない場合は、初回提案の返却をお願いしてい

ます。

初回提案の版権は弊社に帰属いたします。






無料にはちゃんと理由があります



余談ですが、住まいの初回提案を有償で行な

う建築設計事務所もたくさんあります。

プロだからお金をもらわないと線は引かない

とお話のようです。

なるほど。


では、無料で提示される案とどのように違う

のでしょうか?

それぞれの質はどうのように保証されている

しょうか。

個人名で設計事務所を立ち上げ、そこに声を

かけてくださったお客様にさせていただく提

案です。その提案でお仕事を頂戴するつもり

でいるのですから、こちらは必死ですし、信

じてくださいというより他にありません。

ですので、私たちが果たすべき役割と関係な

いところで競争させられるのは本意ではあり

ません。


相性が悪くない設計依頼先として私達を検討

してくださっている皆さんには、必ず選んで

いただける案を提示しています。

提案の意味や可能性を理解していただけると

思い、選ばれる前提でプレゼンしています。

限られた中で何を考え、どのような可能性を

感じたかという初回無料提案を共有していた

だきたい。


せっかくお声がけいただいたいのだから、何

か実質的にお役に立ちたいと思ってます。

異論のある方もいると思いますが、コンパク

トな事業規模で、個人同士の関係の中で地域

に根ざす仕事の仕方をする設計事務所では、

このやり方がふさわしいと思っています。

信念というほどでもありませんが、今の所、

お客様に恵まれてきたのでこのままでいきた

いと思っています。




(この項、次回につづく)


2022/03/23 佐藤 勤 記



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